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黒い霧事件の余波で西鉄球団が消滅したシーズン、1972〔昭和47〕年の品で、稲尾和久監督が所蔵していた試合用の帽子になります。
メーカーは球団御用達の久保田スラッガー製、天ボタンと汗抜き糸がオレンジ色のタイプで、このタイプは71年と72年のみ着用。
半世紀前の品としては保存状態も大変良く、本革のスベリ(ビン革)やツバ芯に張り巡らされた20列のステッチラインなど、当時の贅沢なつくりを体感できる博物館級の逸品です。
―商品詳細―
〔仕様〕
1972年・西鉄ライオンズ最終年球団支給帽子
※稲尾和久氏旧蔵品
〔メーカー〕
久保田スラッガー製
〔サイズ〕
サイズ表記不明/オールニットタイプ
〔状態〕
未使用支給品につき、半世紀前の品としては状態良好です。
1969年から71年の「黒い霧事件」で凋落、球団存亡の危機に立った西鉄ライオンズは、かの鉄腕・稲尾投手を監督に担ぎ出すも、72年
10月に球団経営をギブアップ。
西鉄のユニフォームと帽子は、新球団「太平洋クラブ」への移管後、11月の定期オープン戦と、翌73年の春季島原キャンプまで(太平洋の新ユニフォーム制作が間に合わなかった為)暫定的に継続使用されましたが、その最期は惜別の辞もない、実に寂しいものでした。
青年指揮官の稲尾氏が苦悩を味わった時代、激動の球団史を回想する品として、是非いかがでしょうか?
西鉄ライオンズの身売り正式調印は、公式戦全日程終了後の72年10月27日。
シーズン開幕前から西鉄本社は撤退を示唆しており、当初はペプシコーラへの
譲渡が濃厚だったものの、東映フライヤーズの売却で暗礁に乗り上げ、最終的に
元ロッテオーナーの中村長芳氏が買収。
球団は「福岡野球株式会社」という中村氏の個人会社で再出発し、西鉄の名前は
11月に巨人との定期オープン戦が最後となりましたが、ユニフォームと帽子は
「太平洋クラブ」となった73年の春季島原キャンプまで暫定的に着用されました。
他にも西鉄ライオンズの関連グッズを出品しています。
歴代の珍しい品物がありますので、併せてご覧下さい!